京都の結婚式 > 京都で和装前撮り

「和装前撮り」が人気の理由

ここ数年、京都での和装前撮りが流行。

結婚式、披露宴をする数は年々減少しているのに対し、前撮りの数、特に京都の前撮りは年々増加傾向にある。前撮りと言えば、昔は結婚式当日、ゆっくり撮影する時間が無いという理由で、事前に撮影をしていた。今でもそれは理由の一つだが、特に結婚式は教会でドレスを着て挙げる、披露宴で和装を着ると色直しに時間がかかる、着物を着て披露宴をするのはしんどそうと意見が多く、和装は写真だけ残したいというニーズが一番大きい理由である。

「せっかくなので」というキーワード

スタジオではなく、特にロケーションでの前撮りが人気を集めている。わざわざ和装を着て撮影をするのに、スタジオだとどこで撮っても同じ、せっかくなのできれいなロケーション、季節に撮りたいという声が某有名結婚情報誌の働きかけもあり増え続けている。その中でも京都の前撮りが注目されている。
和装と言えば京都、というイメージは日本人なら誰しも持っており、某J電鉄会社の広告効果も相乗して和装の撮影では圧倒的に京都が人気である。

和装前撮りのサービス提供と、新たな付加価値の創出

最近は国内のみならず、海外からも注目されていて、アジア諸国、特に香港、台湾の観光客の利用が増えている。もともと香港、台湾は親日家が多く、日本への旅行のリピート率は60%を超えており、香港の会社も京都の前撮りを扱いはじめている。
香港、台湾は日本と違い、毎年誕生日や記念日にプロのフォトグラファーに写真を撮ってもらう習慣があり、好景気の影響も追い風になって、京都で撮影をするカップルが著しく増加傾向にある。日本人は和装だけで撮影をするカップルが多いのに対して、和装とドレスの両方で撮影を希望するカップルが多いのも特徴的だ。
実際、撮影するロケーションは京都の前撮りでは特に人気があるのは祇園。桜の名所としても有名だが、古い町家や石畳など風情ある景色が今も昔と変わらず残っているからである。辰巳大明神や巽橋はドラマや映画でも度々登場する人気スポットでもある。京都で和装前撮りのサービスを提供する店は多いが、どの店でも祇園はロケ地の一つに加えているほど。その他で人気は寺社仏閣や桜、紅葉がきれいなロケーションである。

時代の流れを受けて、様々な形で対応するウエディング業界

新規参入が増え続けている中、10,000円~という低価格路線の会社から、150,000円以上する高価格路線の会社まで幅広くある。結婚式はやはり女性が中心であり、今も昔も変わらない。バブル期は派手な結婚式が多かったが、バブルが崩壊し、日本経済が衰退の一途をたどるにつれ、時代は地味婚、ナシ婚、家族婚とウェディング業界に取っては向かい風が続いている。それでも新しいサービス、新しい手法を持って新規参入する企業は増え、上場企業も年々増えている。ポイントは他にはないようなサービスを提供したり、斬新な発想をいかに形にするかであり、女性が憧れる、女性が喜ぶ付加価値の創出が一番の課題である。
バブル期は全盛を誇っていたホテルウェディングに代わり、ゲストハウス型ウェディングやレストランウェディング、リゾートウェディングと時代のニーズに応える企業の台頭が目立つ。ただ、それも陰りが見え始め、新しいものを追い続ける消費者に付加価値を提供し続けることができない企業は自然淘汰され、新規出店後、3年以内に撤退する結婚式場も少なくない。消費者からすれば、自分たちが結婚式をした場所が無くなるという現実に直面し、ホテルウェディングへの回帰も起こり始めている。女性だけでなく、男性も晩婚化が進む中でこれからますます増えるであろう少人数婚、家族婚をいかに取り込むかがホテルにとって一番の問題である。ナシ婚が増える中、注目されているのがフォトウェディングである。

「フォトウェディング」の台頭

結婚式や披露宴をしない代わりに、
比較的安価で写真だけ残す、お手軽なウェディングスタイル

以前は言葉の認知すらされていなかったが、ナシ婚ブームに乗り、ようやく認知され始めている。フォトウェディングとは結婚式や披露宴をしないカップルが結婚式の代わりに教会や教会風の施設で写真だけ残すというスタイル。主に写真館が提供している場合が多く、安価な料金で結婚の記念になる写真だけ残せるので、手軽に済ませたいカップルに好評だ。
また2人だけではなく家族も一緒に参加できるので結婚式とほとんど変わらないのも人気の一つである。前撮りもフォトウェディングと同じような内容なので、今後、教会でドレスでするフォトウェディングだけではなく、和装を着て神社や寺でするフォトウェディングというのも20代後半から40代のカップルに支持されるかもしれない。いずれにせよ、しばらくこの京都での前撮り人気は続きそうである。